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「これらか、組み手を始める。鉄也、仁に力を合わせるため抑制モードでやってくれ。」
いきなり、閻が話しを終わらせた。どうやら話しを長く続けてしまったらしい。
というわけで現在、3人は組織内の道場にいる。目的は仁と鉄也の力を見るものである。どちらかと言うと仁の力を知るためでもあった。ここで閻はある事を企んでいた。
「俺、人を殴るとか苦手なんですけど・・・。」
正直、仁はこの組み手が嫌でしょうがなかった。誰かを殴るのは抵抗があったからだ。それは、相手を傷付けるのに抵抗もあることや単に仁がヘタレであることが影響している。
「大丈夫だ。抑制モードっていってな身体能力を抑えて人間に近い状態になるから。」
質問に正しく答えない閻であった。
「悪いな、仁。一応、抑制モードでやるけど手加減はしねぇ。これも評価に入ってくるからな。」
鉄也の雰囲気が変わる。
仁はこれは冗談でないと悟る。
「好きなスタイルで戦ってくれ。勝敗は特にないがどっちかが、負けを認めたら終わる。では、始めてくれ。」
「仁に合わせてやる。どんなスタイルだ?」
仁はボクシングと答える。仁からは覇気が感じられない。
「殴るのが嫌だったら、避け続けてもいいんだぜ。」
と言ってボクシングスタイルをとる鉄也。
そして、鉄也は仁に見事なステップで間を縮める
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