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「図星か?」
笑って仁に蹴を入れる。
そのまま床を転がる仁。
「お前、もう参ったって言っちまえよ。弱い奴ぼこってもおもしろくねぇ。つか、本当になんでエリスはお前を選んだのかねぇ?あいつもお前も糞だな?えぇ?」
エリスは選んだのではなく見つけたのだが鉄也は仁を愚弄するのに気が入り真実が少し変わってしまった。しかしそれが仁の心に怒りを宿す。そしてゆっくりと腰を上げ立ち上げる。
「まだ、やんのかよ。お前は俺に勝てねぇんだよ。まだやるてっんなら、二度と酸素の吸えないようにしちゃうよ。ヘタレ君?」
鉄也は地面を蹴って一瞬で仁との間合いを詰めてタックルをかまし床に倒す。完全に馬乗り状態になる。そして、連打で拳を打ちむ。
仁は悔しくたまらなかった。
少しでも強くなったからと言って何も変わるわけでもなかった。そんなことを考えた自分が馬鹿みたいだった。口や鼻から血をを吹き出す。
殴られ続けられる仁は必死に口を動かそうとし言いたくない言葉を出そうとする。
「がっ、まっ、 ぐふっ、もう!うっ!もうやめてくれ!!」
仁は痛みや恐怖、理不尽な暴力から解放去れることを選ぶ。
鉄也の動きが止まる。腰を上げ立ち上がると
「わかった。そこに土下座して床に額を着けて言え。参った、って。」
そう命令すると、仁はゆっくりとその姿勢を取り床に額を着ける。鉄也は仁の頭を踏みつけた。
それを見ている閻はやりすぎではないかと思うが手を出さない。
「ぶっ!」
「あはは、お前、面白いな。」
仁の心のなかで何かがはじけた。意地だけで反抗する。
「うおおおっ!!」
体を起き上げようとするが鉄也に頭を押さえつけられているためそれが出来ない。
「おいおい。やってることが可笑しいだろ?なんで抵抗してんだよ。お前が何かしたってなにも出来ないだから止めろって。へたれ。」
その言葉で仁の身体に変化が生じる。
糸が切れる感覚だ。
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