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「センセ。俺ね…。」
何か急に静かなトーンで話し始めたので、ちょっと緊張する。
「彼氏いるのに他の男の家に上がる女の気が知れない。」
は？
さっきまで楽しく会話していたのにこの変わりようは何なのだろう。
ちゅーか、あんたが家に呼んだんでしょ？
何様？
「確かにそうね。
でも、『男』っていうか『元教え子』だし。」
腹が立ったので少々皮肉を混ぜて返した。
「……。」
時峰の顔が少し横に傾き、やっと表情が分かる。
相変わらず得意気な笑顔のまま私を見降ろしている。
なんだ、やっぱりおちょくってるのか。
彼の言葉に一喜一憂している自分がなんだかすごく恥ずかしくなってきた。
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