10/15
前へ
/40ページ
次へ
「はい、どうぞ。 召し上がれ。」 テーブルにホウレン草・きのこ・ベーコンのクリームソースパスタ、シーザーサラダ、ビールが並んだ。 「す、すごいね。 料理できるんだ。」 「そりゃね。 大学通ってからずっと一人暮らしだし。」 「そっか。いただきます。」 「ちょっと待って。」 プシュ! 「乾杯が先。」 ビールをお互い注いで、グラスをカチンと合わせた。 「センセのスッピンに乾杯。」 「ちょっと!」 「あはは。冗談だってば。」 背広を脱いでシャツの腕まくりをした時峰は妙に色気があり、そうかと思うと18歳のままのような無邪気さもあり、すっかりペースを持っていかれている。 まあ、何故か振り回されるのも悪くないと思ってしまうのだが。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

91217人が本棚に入れています
本棚に追加