さくら

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 私がこの部屋にやってきて早や半月。  最初は身内や同僚連中が足を運んでくれたが、ここ数日は誰もがそれを忘れたかのように、この部屋を訪ねてくる足音が廊下に響くことはない。……たった一つを除いては。    いつからか、私はそのたった一つの足音を待ちわびるようになっていた。  この部屋に来たときには、誰も近づいてほしくなかったのに。  ベッドと点滴に縛り付けられた私なんか、見てほしくなかったのに……。
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