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桜の間…そういう名前だけあって、広い室内の壁と天井には桜の花びらが風で舞ったかの様に画かれていて、ホッと出来る空間だった。
入り口は、襖になっていて…スーッと開けては、喜代は溜め息をこぼしつつ
喜代「ったく…オッサン呼んどいてコレだからなぁ~」
面倒くさいと言わんばかりの表情で、愚痴をこぼしながらドカドカと部屋に入っては、ドカッと座布団に腰掛けテーブルに置かれた茶菓子に手を伸ばした
そんな喜代を見つつ、湯のみと急須とお茶っ葉をみつけ、近くにヤカンがあり近づき蓋を開けると、お湯が入っており
和仁「お茶、いれますが…濃いめが良いですか??」
お茶っ葉を、急須に入れつつ喜代に問いかけ
喜代「お、サンキュちょっと渋いのがいい」
茶菓子を眺めていた視線を、和仁に向け礼を言いつつ、言えば再び茶菓子に視線を戻し
和仁「わかりました」
喜代の方を向く事なく、返事をすると急須にお湯を注ぎ
喜代「…あ」
和仁「…ぁ…//」
何故か途切れる会話に、二人して溜め息を零せば、互いにチラッと見…目線が合えば和仁は恥ずかしそうに俯き、急須に視線を移した
多分、喜代の事を意識しついるのだろう…どことなく、やり場のないこの空気に耐えかね、少し早いかもしれないと思うものの、湯のみにお茶を注いだ
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