-彼-

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部活帰り、今日も私は部室の前で駿くんを待っていた。 先輩達が次々に出てきて、 「美奈ちゃん、お疲れ~!」 と帰っていく中… 私の苦手なあいつが出てきた。 「おっ、美奈ちゃん! お疲れー。 今日も相変わらず可愛いね。 ねぇ…やっぱ、俺と付き合ってよ。」 いつものように、にやりと笑って斗真くんは言う。 「…………。」 そう。私がこいつを苦手な理由は、すぐに私に可愛いだの、付き合ってだの言ってくるところ。 本気なのか冗談なのかもわかったもんじゃない。 きっと、誰にでもこういう事言う人だよこいつは!
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