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え? 私のメリット?
はっはっは、それはお気になさらず。
私は人ではありません。
しかし、遠からず私にもメリットはございます。人では無い者には人で無い者なりのメリットが……ね。
まだ納得出来ませんか、ではこれからあの子にまつわる昔話を致しましょうかそれで全て納得して頂けるかと。
ええそうです、ずっと窓の外を見ているあの少年です。
あの子はずっとある男性……いや、男の子を待っているんですよ、気の遠くなるような長い年月をああやって窓の外を見て。
話は、その男の子が主人公。今から約八十年前のお話です。
長くなりますからね、紅茶を入れ直して来ます。
まあ、そう慌てずに。根を詰めると良いことがありません。
クッキーを摘みながらゆっくりとのんびりと参りましょう。
おっと、忘れておりました。
物語にはタイトルというものが必要ですな。この話はこう名付けます
『小さな勇気を君に贈ろう』
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