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「明智を討ち、殿の仇をとるのじゃ!!」
秀吉は全軍を奮い立たせる咆哮をあげた。
この時、側近を勤めていた黒田官兵衛が、
――好機が到来しましたな――
と口辺に微笑を漂わせて言った。
だが秀吉は、
(こやつ、明智殿の真情も知らぬくせに……)
と、いつもなら頼れる存在だっただけに憎く思えた。
その後、黒田官兵衛は秀吉に警戒されることになる。
秀吉は直ぐさま毛利と講和(信長の死がばれないうちに)し、京都にむかう。
(明智殿よ、貴公には華々しく散ってもらわねばならん)
と、秀吉は悲しい気持ちになりつつ思う。
しかし、どうにか生かせないだろうか、とも思案している。
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