嗚呼、どうして

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   俺は一人で行動することが多  い。別に友人がいないわけで  はないが、一人でいる方がな  んとなく俺は好きだった。  授業の準備を済まし、俺はい  つものように席で読書。  周りも俺のこういう所を知っ  ているから、ベタベタと引っ  付いてくるような事はしない  。(もっとも、入学当時は女  子どもの取り巻きは半端無か  ったが、俺が振り撒いた)  ──────ガラッ  教室に入って来る、一人の若  い教師。  「あ!忍足先生だ~!vV」  「かっこいいーっvV」  途端に女子が騒ぐ。  ……うるさい。  教師───忍足は(確か下の  名前は侑士、だっただろうか  )はニコリと笑う。  「まだチャイム鳴ってへんけ  ど…早よ着いてもうたわ。誰  か先生の相手したってやー」  人受けの良い笑顔。そしてこ  のノリ。  顔もかなり整っている(俺ほ  どじゃねぇけどな)。  これで女子にモテない方がお  かしいというものだ。忍足の  その発言を聞き一気に女子が  奴の元に集まる。  
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