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金色の目をした黒猫
淋しくても 淋しいって 言わずに
爪立てて ツンとすまして 月を見上げてる
月を瞳に映した黒猫
愛さないのは
全て捧げてから捨てられるのが恐いから
大人になって
簡単に泣けなくなって
大人だから
簡単に怒れなくなってく
そんな大人になれなくて
欠けてく月灯りを毎晩眺めてた
【月と黒猫】
牙を剥いて 爪を立てて
威嚇するのは 傷つけたいからじゃなくて
傷つけられたくないから
ずっと
独りだと思ってた
黒猫
月は黙って照らしてた
黒猫が 1人で泣いてた日も
強がって 淋しくなった日も
足元を照らしてた
居場所を無くさない様に
迷わない様に
金色の綺麗な瞳の中
ただ一つ
薄く照らした灯り
ずっと側にあった
ずっと優しかった夜
【月と黒猫】
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