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花が一つ散り。 さらにもう一つ散る。 散ったあとに残された花は、何を感じるのだろうか。 この世に一つの命を受けて生まれた時から、 一つの場所に、 自らが枯れ果てる時まで、 咲き誇っている花は孤独を知るのだろうか。 春夏秋冬、強く華やかに咲いている花は、 春夏秋冬、寂しさを感じる事は、一度もないのか。 否、寂しさは感じても、孤独を感じる事はないだろう。 花は出会い、 混ざり、 一つの極彩となり、 美を世に映す。 たとえ、それが一時の美だとしても たとえ、たった一輪だけとなっても 花に生きたことに、 汚れはないのだから。  
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