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私は翔と2人きりの部屋で、一週間過ごすのね。窓の外をぼんやり眺めていた。
「どうしたの洋子?元気ないんじゃない?」
翔が私の肩に手を置いた。私の身体が震えている事が分かったかしら。だって私、翔が好きなんだもの。これは、翔には言えない秘密。気持ちがばれたら、姉弟ではいられなくなるから。
「ううん。何でもないの。翔、最近忙しかったでしょ?撮影時間以外は、海でも見てゆっくり過ごしなさいね。」
「大丈夫だよ。洋子が一緒だし、俺は。……ただ、海外は好きじゃないんだ。何故か落ち着かない気分になる。」
「翔…。美味しい物でも食べて、元気出そうね!」
「洋子は旨いものを食べてる時が、一番幸せそうだよな。分かったよ!……ありがとうな。」
翔は笑顔で、私を後ろからそっと抱き締めた。
「じゃあ俺、先にシャワーしてくるね。」
その言葉を聞いて、ドキドキする私がいた。
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