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「冗談だよ。だからそんな顔するなって。ほら、何だよ?」
「ちょっとしゃがんで!!」
そう言われたため俺は香華と目が同じ高さになるまでしゃがんだ
「ほら、これでいいか?」
「次は目つぶるの!!」
「えぇ~……。変なことするんじゃねぇーぞ?」
「うん。しないしない」
俺は妹を信じて目を閉じた
「ったく。ほら、これでいいか?」
「うん。香華がいいって言うまでそのままね!!絶対だよ!!」
「はいはい、分かりましたよ。だいたい何でしゃがんで目閉じなきゃいけn……ン!?」
俺は喋っている途中で何か口を塞がれた。驚いて目を開けるとすぐ目の前に香華の顔があった
すぐにキスされていることに気づいた。……でも嫌な気分はしなかった
口と口を合わせるだけの簡単なキス。それはとても永く感じられ、とても短いじかんだった
「………チュッ。目つぶっててって言ったのに…………」
香華は顔を真っ赤にして恥ずかしそうにそう言った
「香華…………」
「えへへ。最後の最後にお兄ちゃんとの思い出が作れてよかった……」
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