803人が本棚に入れています
本棚に追加
「お兄ちゃん、元気でね。ちゃんと約束守ってね?」
「………あぁ、約束するよ」
気づくと香華たちの体が薄くなりつつあった
「…………お別れ……なんだな」
「うん………。あのね、本当に最後にお兄ちゃんに言いたいことがあるの」
「……何だ?」
そう言った時には父さんと母さんの姿はなかった。………お別れの言葉くらい言ってから逝けっての
香華の姿もほとんど見えなくなってきた。………おいおい顔が真っ赤ではっきり見えるぞ
「あのね………えぇっと………その……」
「……お前大丈夫か?」
「お兄ちゃんは黙ってて!!」
「………はい」
「お兄ちゃん……香華は………お兄ちゃんのこと……大好きだよ」
香華は顔を真っ赤にしてそう言った。それと同時に香華も見えなくなってしまった。最後に見た香華は笑っていた
俺は凪桜の下で1人たたずんでいた
「………あぁ、俺も大好きだよ。父さんも母さんもみんな大好きさ……」
最初のコメントを投稿しよう!