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とても弱々しく、かすかに聞こえる声を頼りに声の主を探し始めた
「………こっち、かな」
最初は聞き取るのが精一杯だった声だったが、だんだん普通に聞こえるぐらいになっていった
声を聞くのに集中していたせいか、気がつくと凪公園に着いていた
でも公園に着いたら声が聞こえなくなってしまった
ここからは、自分で探すしかないか………
もう夕方になるせいか、誰の姿もなかった
でも何かがいるのは確かに感じられた
いるのは間違いんだけどなぁ………。さぁて、自分を信じて探しますか!!
どれくらい探したんだろう。辺りは夕日で真っ赤に染まっていた
やっとのことで凪桜の木の根元に声の主らしき生き物を見つけた。小さく、そして真っ黒な色をしていた
俺は、見つけた安心感から一度ため息をしてから目の前の声の主に話しかけた
「……お前が、俺を呼んでいたのか?」
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