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「あぁ~………、なんか前にもこんなことあったっけ」
俺は見知らぬ所に1人立っていた。まるで香華たちの時のようだった
そういえば、あれからもう結構たったけな………
昔のことを思い出していると、不意に後ろから声をかけられた
「優希さん」
何だか、聴いたときがあるような気がする声だった
後ろを振り返るとそこには白と黒のチェックのマフラーをした黒い猫がいた
「お前、こないだの……」
「はい、そうです。先日はありがとうございました。おかげで私はあの寒い夜を乗りきることが出来ました」
その言葉を聞いて俺は安心した
やっぱり、生きてたんだ……
「それで、今日はお願いがあってきました」
「……お願い?」
「はい。明日の夜、優希さんの部屋の窓の鍵を開けておいてもらえませんか?」
「………はい?」
俺は予想外の言葉にきょとんとしていた
「それじゃぁ。またお会いしましょう」
俺は猫の言葉に少し違和感を感じた
「ちょっと!?また会えるって………」
「それは優希さん、あなた次第です」
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