~出会いと始まり~

21/21
803人が本棚に入れています
本棚に追加
/213ページ
「ふぁ~……。……あっ、おはようございます。昨日はよく眠れましたか?」 女の子は以前として裸だったが、幸いなことに起きた拍子に布団で何とか隠れてくれた 優希は女の子と向き合って話を始めた 「えぇ~っと……。………誰ですか?」 優希はとりあえず正直に質問してみることにした。誰だか分からないと話が進まない 「……このマフラーに、見覚えがありませんか?」 女の子はそう言って首に巻いているマフラーを手の上にのせた 「これって………」 優希は目を疑った。そのマフラーは間違いなくあの時、猫にあげたモノだった 「思い出しましたか?これは2日前、あなたが私にくれたモノです」 ………………はっ? 「私はあの時、あなたに命を救われた黒猫です。あなたに恩返しをするために来ました」 「…………………マジで?」 優希は目を丸くして驚いた ……そんなことがあるはずないだろ!? 優希は心の中で叫んだ でもよく見てみると、体の後ろに黒くて細長い尻尾みたいなものもあるし、頭には猫耳がしっかりとあった 「はぁ…………嘘だろ」 優希は独り言を呟いた 「んっ?どうしたんですか?」 それを聞いた女の子が身を乗り出してきた。もちろん、体にかかっていた布団は落ちて丸見え状態だった 「ちょっ………!?こっちくんなって!?」 「どうしたんですか?」 それでもお構い無しに女の子は近づいてきて、ついには目と鼻の先にまで近づいてきた 「優希さん。大丈夫ですか?顔が真っ赤ですよ?」 「だっ………大丈夫だから!?だからとりあえず……」 「とりあえず?」 「服を着てくれぇーーーー!!!」 優希は本日二回目の叫び声をあげた
/213ページ

最初のコメントを投稿しよう!