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「ふぁ~……。……あっ、おはようございます。昨日はよく眠れましたか?」
女の子は以前として裸だったが、幸いなことに起きた拍子に布団で何とか隠れてくれた
優希は女の子と向き合って話を始めた
「えぇ~っと……。………誰ですか?」
優希はとりあえず正直に質問してみることにした。誰だか分からないと話が進まない
「……このマフラーに、見覚えがありませんか?」
女の子はそう言って首に巻いているマフラーを手の上にのせた
「これって………」
優希は目を疑った。そのマフラーは間違いなくあの時、猫にあげたモノだった
「思い出しましたか?これは2日前、あなたが私にくれたモノです」
………………はっ?
「私はあの時、あなたに命を救われた黒猫です。あなたに恩返しをするために来ました」
「…………………マジで?」
優希は目を丸くして驚いた
……そんなことがあるはずないだろ!?
優希は心の中で叫んだ
でもよく見てみると、体の後ろに黒くて細長い尻尾みたいなものもあるし、頭には猫耳がしっかりとあった
「はぁ…………嘘だろ」
優希は独り言を呟いた
「んっ?どうしたんですか?」
それを聞いた女の子が身を乗り出してきた。もちろん、体にかかっていた布団は落ちて丸見え状態だった
「ちょっ………!?こっちくんなって!?」
「どうしたんですか?」
それでもお構い無しに女の子は近づいてきて、ついには目と鼻の先にまで近づいてきた
「優希さん。大丈夫ですか?顔が真っ赤ですよ?」
「だっ………大丈夫だから!?だからとりあえず……」
「とりあえず?」
「服を着てくれぇーーーー!!!」
優希は本日二回目の叫び声をあげた
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