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「なんでなんだよ………。なんで死んじゃったんだよ……。ねぇ、なんでなんだよ……。なんで……なん…でぇ……」
俺は泣きながら父さんに訴えた。父さん達は静かに俺のの話を聞いていた
「俺は……生意気で、馬鹿で、父さんや母さんに迷惑ばかりかけてきたのに何も……。まだ何も出来なかった………」
「それは違うぞ」
父さんは俺の頭を撫でながらそう言った。父さんの手は大きくて、硬くて、ゴツゴツしていて、そしてなにより暖かかった
俺はそんな父さんの手が小さい時から大好きだった
「父さんはな……優希。お前が生まれて来てくれて嬉しかったぞ。父さんはお前と過ごした時間は幸せだった。優希、お前は強い子だ。父さんと母さんの子なんだから当然だろ?……だからもう泣くな。」
「………父さん」
「私もよ」
そう言って母さんは俺を抱き締めた
「私も優ちゃんと一緒に過ごせて世界で一番幸せだったわ。それに貴方からたくさんのモノを貰ったわ。だからそんなこと言わないで」
「………母さん」
「それに貴方は立派に育ってくれたわ。お母さんの自慢よ!!……だから、その優しい心をいつまでも忘れないでね?約束よ、優ちゃん」
「……あぁ」
「お兄ちゃん」
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