セイギ始めました

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監督「はい!カット!」 撮影が止まる。 監督「音女(おとめ)ちゃん!少し段取り間違えただろ!新人だから無理もないけど…」 音女「ごめんなさい…」 彼女は松崎音女。街角でスカウトされ、今は新人として女優の道へ 監督「音女ちゃん。休憩ね。セット、照明チェック!」監督はそう言いながら、去っていった。 音女は取り敢えず休憩所へ行くことに。 音女「はぁ。思ったより大変だなぁ…ホントに大丈夫かな?」 智樹「お!お疲れ!」音女「お疲れ様です智樹さん」 入って来たのは榊智樹。音女の相方役だ。 智樹「大丈夫だよ。さっきのだって悪役側の人も間違ってたし」 音女「見てたんですか?」 なんか恥ずかしさと気まずい空気とが流れた。 智樹「わ…悪かったよ。あ、俺出番だ…」 智樹はそそくさと出ていった。音女は顔から火が出たように熱くなったのを感じた。 音女「ホントにもう…」 と、そこへ事務所の人が来た 伊沢「お疲れ様音女ちゃん」 音女「伊沢さん」 音女はマネージャーの伊沢を見た。ただマネージャーと言っても童顔なので、とても年上には見えない。 伊沢「今日はどう?」 音女「また後で撮り直しで…」 伊沢「あらら。ここのスタッフ社長の知り合いなんだから、気をつけてね。」 音女「うん…」 そこへ智樹が入ってきた。智樹「参ったな。撮影中止だって」 伊沢「どうしたの?」 智樹「機材トラブルだって。じゃ、また明日」 そう言いながら智樹は帰った。 音女「いいですか?大学に戻って…」 伊沢「じゃあ、いいよ。明日はちゃんとやってね。僕は監督と打ち合わせあるから。」 音女「はい。すみません…」 結局落ち込んだ気持ちそのままに大学に行くことに…今なら午後の講義は出れそうだ
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