✨本編の始まり✨

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……… …… … 卒業式が終わって数日後…… 突然祐司さんが私の家を訪ねてしてきました。 急な事でびっくりしましたけど、私も会いたかったので、嬉しかったです。 そしてそこで祐司さんが…… 「綾香」 「どうしたんですか? そんな深刻な顔して」 「やっぱりさ、仕事、忙しいか?」 「仕事ですか?」 「ああ」 「確かに忙しいですね。夏に向けて色々とやらなければいけませんし」 私が本当の事を言うと、祐司さんは少し残念そうな顔をしました。 「やっぱり、段々会えなくなってくるのか……」 「会えなくって、別に会いたい時に会いにくればいいじゃ……」 「そう言うわけには行かないだろ? 仮にもお前は、大企業の社長なんだから」 「そうですけど、でも」 「……」 私はその言葉の続きが言えませんでした。 なぜなら、会えなくなると言う事実は、私自身が一番知っていたからです。 「……」 「……」 互いに無言になって、数秒…… 祐司さんは私に向かって優しく言ってくれました。 「前みたいにさ、俺、ずっと綾香の事信じて待ってるから」 「例え何年間も会えなくても、ずっと信じて待ってるから」 「だから、さ、仕事、頑張れよ」 「祐司さん……」 ニコッっと笑ってみせる私。 「大丈夫です。もう祐司さんを待たせるような事は二度としません」 「でも綾香」 「絶対の絶対に待たせません。この白凰院……もとい、山田ヨネの名にかけて」 「綾香……」 私はこの時の祐司さんの顔は一生忘れません。 そして私は、私の事を一番に思っていてくれる人の前から、絶対に消えたりしないと。 そう、心の中で誓いました。
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