✨本編の始まり✨

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「話は戻るんですけど」 腕に抱きつきながら祐司さんに提案してみる。 「この前は商店街を歩きましたし、今日はデパート、と言うのは?」 「買い物でもするのか?」 「……祐司さん、商店街の時も言ってましたよね」 「だって、商店街もデパートも、何か目的があって行くものじゃないの?」 「祐司さん、わかってませんね」 私は首を横にふりながら言う。 「何が?」 「デートでウィンドウショッピングは基本中の基本ですよ」 「見るのが楽しいのか?」 「違います。話し掛ける相手がいるから楽しいんです」 「……そんなもんか?」 「そんなもんです」 そう言った後、わざと大ぎな声で言ってみた。 「まぁ私は、祐司さんが居てくれれば何処でもいいんですけどね」 「……」 言った途端、祐司さんは黙ってしまいました。
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