wish:2 自殺願望を持つ少年

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チュンチュン… 窓から射す陽の眩しさで目が覚めた。 「もう朝かー… 学校、行きたくねぇなぁ」 こんなにいい天気なのに、 俺の心の中はどしゃ降りの雨のようだ。 それなのに階下からは、 『澪ー起きなさぁい!学校遅れるわよー』 能天気な母親の声。 AM8:05 時計を横目で見ると、 時刻はとっくに8時を回っていた。 「どっちにしたって遅刻じゃねーか…」 のろのろと起き上がり制服を着る。 下に降りると笑顔の母、 そして出来立ての朝食。 「おはよ、澪!ご飯出来てるからね。 あ、ちゃんと歯磨きするのよ?」 はいはい、その返事に拳骨が飛んできた。 「はいは一回!」 「はいは…じゃなかった、はい!」 よろしい。 満足げに笑った母はそのまま洗濯に向かった。 母は知らない。 俺が学校でいじめにあっていること。 聞かれても教えない。 母の笑顔は俺が守るんだ。 「行ってきまーす!」 庭で洗濯物を干しているであろう母に声をかけると、 後ろから小さく見送りの言葉が聞こえた。 正直鬱だ。 今までに何度死を考えただろう? …家を出たら、正に地獄の始まりと言える。 でも。 母の笑顔を消さない為に、 頑張らなきゃいけないんだ…!
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