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「よし、なら今日は私が送っていこう。それなら遅刻はしないだろ?」
私はお父さんの言葉に目を見開いた。
「本当? ありがとう」
「親としてできるかぎり子供と一緒にいたいからな」
お父さんがそう言ったと同時にノックの音が聞こえ、瞬が戻ってきたのかと思い、扉のほうに視線を向ける。
ところが入ってきたのは瞬ではなく、お母さんだった。
「お母さん、今日もありがとね」
「桜、起きたら電話にでてよ。何回も電話鳴らしたんだよ?」
私のお母さん、真井田 奈美恵は娘の私にもいつも友達口調で話す。
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