緊急コラボその2 放浪狐の天照物語(前)

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「さて…手短に仕込みを…と」 背負った荷を置き 通された部屋をぐるりと 見回す九十九尾 壁や棚には高価そうな 掛け軸や香炉が置かれている 少しそれらを眺める九十九尾 「ふ~ん…流石は女性城主様 上杉謙信とは違い 掛け軸や香炉にも 女性らしさの気品があるな… と、まずい!客を 待たせてるんだった! ん~…コレとコレを こうしてっと…良し!出来た」 仕込みも終わり 荷を背負う九十九尾… 「ん?あ…そうか… 策夜ってのが確か 『畳を三回叩いて』って 言ってたな…」 トン、トン、トン 座ったまま軽く畳を叩く しかし待っても障子越しに 人影は映らない… 「気付かなかったのか?」 と、その時である 不意に天井の板が一枚外れ 策夜がヒョコッと逆さに 顔を覗かせる 「終わったかしら?」 「うおっ!天井から!」 この不意の策夜に驚く九十九尾
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