緊急コラボその2 放浪狐の天照物語(前)

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「良いわよ、やっちゃって!」 頼香のその言葉と同時に 九十九尾の表情も明るく変わる 「さあさあ!ご覧じろ! 摩訶不思議な手品が続くよ! さて続いては皆さん 驚きの手品だ! 驚き過ぎて腰抜かしなさんな? では…栞様、手伝って 頂けますか?」 「私ですか?…はい…」 先程の緊張した口調から一変 非常にテンポの良い 明るい口調の九十九尾 そしてその横に立つ栞 「取り出しましたるは この穴の開いた桶!」 九十九尾が荷から 取り出したのは横に 顔ぐらいの穴の開いた桶 そして皆に見える様に 回転させて確認させる 「栞様も確認を… 何も有りませんね?」 「ええ…只の穴の 開いた桶ですが…」 「では次に栞様、この桶を 頭から被って頂けますか?」 「ええっ?あ… 頭から…ですか…?」 「はい、大丈夫ですよ 桶は噛みついたり しませんから!」 「はうぅ~…はい…」 そして桶を頭から被り 開いた穴から顔を 覗かせる栞 この光景には皆笑っていた 「し…栞…良く 似合う…わよ(笑)」 「桶…桶娘が…ククッ」
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