68人が本棚に入れています
本棚に追加
「ありゃりゃ、ちと
回し過ぎたかな?
では栞様、左回転で
元に戻しましょうか」
今度は左にグルグルと回る
栞の首、そんな中でも
栞の顔は笑顔である
そして正面を向く栞
「そして最後の大手品だ
この桶に黒い布を掛けて…」
九十九尾は次に
栞の被っている桶に
黒い布を被せる
「さて…ご覧あれ…ハイッ!」
掛け声と同時に布をとると…
なんとそこに有るはずの
栞の顔が消えていた!
またも驚きの声が上がる!
「か…かか…顔が…」
「どうなって…ええ~っ!」
皆が唖然としている間に
再び黒い布が被され…
「以上、奇々怪々の
大手品でし…たっ!」
布が外された時
栞の顔は元に戻り
桶を外して九十九尾と共に
皆にお辞儀をする
これには一同から拍手喝采
そして席に戻った栞は
皆から首を確かめられる
「栞…貴女、一体
どうやって?」
「骨は…折れてませんね…」
ジロジロと首に視線が集まり
サワサワと首を触れられる
「ね…姉様、雅様、頼香様
私は大丈夫ですから…」
その様子を見て
フフっと笑う九十九尾
「如何でしょうか、雅様?
楽しんで頂けましたかな?」
最初のコメントを投稿しよう!