天子偏

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「困ったな・・」 長屋の一角にて 困惑する天子・・ 「どうしたの天 何か悩み事?」 天の後から声を掛ける 黒髪長髪の美人 天子の姉、「彩」であった 「あ、姉さん・・実は・・」 天の話によると 明日寺子屋で「裁縫」の 授業があるとの事 しかし裁縫で使う糸が 今、家にあるだけでは 足りそうにない と言う事だった 「そうか・・じゃ買って来る しかないのだけど・・」 彩のその言葉に天は 黙って頷くしかなかった それは何故か? 糸類を扱う店は天照国には 数軒しかない、しかも その中で最も品数が 多い店は・・そう・・ 詩穂が店主をしている 「糸紡堂」しかないのである
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