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「お嬢、一緒に帰ろうぜい♪」
帰ろうと立った瞬間アンに呼び止められた。
「ええ、帰りましょう。」
「あっ!!その前にちょっといい?ちょっと待ってて!!」
「ええ、どうぞ?」
良くわからず返事をするとアンは笹本先生の方へ行った。
先生は女子に囲まれて困っていた。
桃井先生は囲まれる前に出てったみたいね。慣れてるのね。
フフッ笹本先生は桃井先生と違って意外に囲まれるのに慣れてないみたいね。意外。
「そのメガネどこで買ったんですか?」
アンが何ともどうでもいい質問をしていた。
そんなこと知ってどうするのかしら?
困惑している先生を見てアン達が言った。
「キャー!!先生困ってる~☆かーわーいーいー♥」
「プッ!!」
可愛いだって!!笹本先生早くも生徒になめられてるわ!!
ご愁傷様。
「あぁ…はいはい、俺は急いでる。お前らみたいに暇じゃないんだ。」
先生は疲れた顔で面倒くさそうにアン達に言った。
アン達はブーブー言いながらも楽しげにしている。
やっぱり、なめられてるのね。
アン達をかきわけ教室から出ようとした笹本先生は立ち止まって振り返り、私と目が合う。
堪えきれなくなってクスクスと先生を見ながら笑う。
先生は悔しそうな顔をしてバッと踵を返し教室を出て行った。
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