蓮の華が咲くとき

高校生になりました。

「アハハ!!いやマヂで!!花咲さんもっと近寄り難いのかと思ってたよ!!あっ!!ウチ、日向たんぽぽ【ﾋﾅﾀ ﾀﾝﾎﾟﾎﾟ】。よろしくな！」

「こちらこそよろしくね。知っていると思うけれど花咲蓮華です。」

「おうっ♪」

そう言うと赤毛のアンもとい日向たんぽぽさんはニカッと笑った。

その笑顔は名前通りたんぽぽみたいな可愛らしくも暖かい笑顔。

でも、やっぱりこう呼びたくなる。

「気を悪くしたらごめんなさいね？」

「ん？何？」

「……アンって呼んでもいいかしら？」

暫くの沈黙の後ブハッと吹き出すアン(仮)。

「もしかして、赤毛のアン？」

「駄目…かしら？」

様子を窺うように聞くとアン(まだ仮)はニッコリ笑って言った。

「いいよ♪じゃあ、花咲さんは……お嬢ね!!」

何でお嬢？とは思ったけれど深くは考えず答えた。

「よろしくアン。」

「おうよ、よろしくなお嬢。」

笑顔で言えば笑顔が返ってきた。

それが凄く嬉しかった。