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「そうかもしれないけど……分かるんだ。幸村様に会えるかも知れないと…。感じるだ。幸村様が近くにいらっしゃると…。」
と、珍しく才蔵が感情を表にして言った。
「才蔵………。」
才蔵には何故か忍びの力は受け継がれなかった。だから…気配とか読み取れなかったはずなのに…。
……やっぱり…
「幸村様の思いは十勇士全員強い訳か……。」
「佐助…?」
「ぅんにゃ……分かった。確かめて見よう。…それからでも遅くはない。……才蔵、全校集会が始まるのはいつだ?」
佐助は立ち上がりながら才蔵に聞いた。
「あぁ、…もうそろそろ始まるな。今から行けば何とか間に合うだろ。」
と、佐助に続いて才蔵も立ち上がった。
「そうか…ってもしかしてギリギリなの?俺たち??…才蔵、いちよ聞くけど…お前生徒会長だけど………大丈夫??」
すると才蔵は平然な顔で、
「大問題だろ。だから佐助…頼むな。」
「……やっぱり?じゃ、才蔵………しっかり捕まってろよ。」
次の瞬間にはそこには誰の姿もなかった……。
第二章に続く…
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