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「う"ぅ~」
「まぁた、そんな顔する」
会社の一室の2つ並んだデスクで2人が話していた。
……
「だってねぇ、見てみなよ。あの子達!入社したてのピチピチで、輝かしい未来を放ってるあの背中~」
そう言って、数メートル先の新入社員達を羨ましそうに眺めている2人の姿。
「あたし達にゃあ醸しだせないわね」
「っでっしょ~?
もう、こんっ…「「でもね幸!!これを見てみなよ。今はそんな事を言っている場合じゃないんじゃないの?」
桃香は、私の話を遮って、束になっているファイルをこれ見よがしにトントン叩いた。
幸のデスクには休日中にたまった書類が山ほど…
分かってはいるけど、休み明けなのか、朝が弱いのか、幸にはやる気がまだ出てない。
仕方なしに幸はデスクでのびた体を無理矢理起こし背伸びをしながら返事をした。
「ハイハイ」
「ハイは一回!」
桃香の罵声が飛んできた。
そのくらい…とは思いつつも、桃香に言葉と仕事とetc.じゃ勝てない幸は不満げに返事を返して、ファイルと向き合い始めた。
「はぁい」
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