week-1 蟹隠し編でも綿尽し編でもなんでもないです

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「それはヘ・リ・ク・ツ・よ!」 ああ、中々話が進まない。 「誰のせい?」 可愛く微笑むカノン。マジ萌える。 ところで俺はしゃべることができず、カノンは俺の心の声が聞こえるという特殊な能力を持っている。 「他の人の心の声は聞こえないけどね」 ちなみに俺にも特殊な能力があったりする。実は手から和菓子を―― 「さて話を進めようかジャージを着ているあんた」 ちょっ、主人公がジャージなんて雰囲気出ないだろうが!騎士の格好をしているに決まっているだろうが! 「いいからそろそろ話進めてよね」 あいわかった。 毎晩、カノンは俺を求めて部屋にやってくる。そして息を荒くし―― 「なんの話を進めようとしてるのよ!」 しかし事実なのだから仕方ない。 「でも今の言い方だと私ただの淫乱じゃない!」 ただの淫乱には―― 「いいから大事なことを早く言いなさい!」 カノンはCカップです。好きな体位は騎乗位なそうな。でも後ろも―― (しばらくお待ち下さい) 「私たちの世界は戦争ばかりな所なんですが、私とヒュムは小さな村の兵士なんです」 何事もなかったかのように誰かに説明しているカノン。ついでに兵士といっても民兵であり軍兵ではない。 「長かった……。説明は以上で終わりです。さ、先輩が呼んでるから行くわよ」 実は俺、ツインテール萌えなんだ。 謎の場所から出て、俺とカノン=俺の嫁は村の広場へと向かった。 「…………」 無言なカノン。照れてるな。 「っ!」 カノンは俺に熱い視線を送ってくる。 俺はメロメロ状態になってしまった。 俺はメロメロで技が出せない。白い液体も出せない。 「…………(赤面)」 白い液体に反応したようだ。カルピスのことなのにな。 「…………(怒)」 ああ、とりあえず説明しておこう。 この村には変な掟(おきて)がいくつかあり、その一つに『建物外で口を開いてはいけない』というものがある。 誰が作ったんだこんな掟。守ってるほうも守ってるほうだが。 うんうんとカノンが頷く。 そして広場に着いたとさ。
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