それはある日春の夜のこと

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背筋が凍るような不気味な笑い声が部屋中にこだまする。 母猫の姿を見てその顔に見覚えがあることに気づいた。 もう十年前ぐらい前にに我が家で飼っていた猫だ。 あれは… あの子は子猫を産んでからずいぶんとやせ細っていた… あれを最後に姿を見なくなった…あの猫だ。 その猫の名前はタロウ… 僕が中学生ぐらいの頃だっただろうか… 我が家では飼っていた猫に子供が生まれた。 うちの父がメスなら捨てると言っていて僕が子猫を見てまだ生まれたばかりの未熟な子猫をオスと勘違いして育ててしまい
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