第一章 結成

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「あっ。」 たった今自分の衝撃的なアホさを確認する。 もはやどうなったらああなるのか逆に説明が欲しいくらいだ。 「思い出した?」 早美は相変わらずおかしそうに笑った。 「なんとなく…。」 行動や姿にばかり目がいき発言に気を全く配ってなかった。 「あんたね…。」 そしていまだに曖昧な俺に対して笑いを通り越した呆れ顔の早美。 「もういいじゃないか早美。それよりちょっと話があるんだけど…。」 そんな早美を制した転校生が、真っ直ぐで真剣な目で早美を見る。 突然話が変わる。 まぁ俺ははなから置いてけぼりだが…。 「私に?何?」 何気なく笑いながら聞き返せる早美は素晴らしいと思う。 「うん。まぁ、詳しいことは後で話すから、とりあえずついてきて、あ、あと…君も。」 「…へ?」 強引に後ろの首の襟を掴まれ、椅子から引きずり出され背中を床で強打する。 「ぐわっ…痛っ。」 背骨は駄目ですよ。 危険すぎます。 「君は何をしてるんだ?ちゃんと立って歩かないといけないじゃないか。」 本気で言ってますか? 今のって俺が悪いんですか? 「いや…その…ちょっと無理です。」 「君に拒否権は無いはずだ。」 不気味に笑う転校生。 「え?」 絶対まだ朝の事を根にもってんな…。 まぁはなから常任理事国入りは期待してませんよ…。 あぁ…拒否権が欲しい。 「ねぇ雛多。どこ行くの?」 「どこって…。」 そういうと彼女は指を上に向けて、 「上。」 っと、そう一言だけ口にした。
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