序章 出会いの必然性

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「おいダイ。何やってんだ?ってか今の誰?俺超好み何だけど、見たこと無いあたりから一年かなぁ~?」 もはや淳の頭は俺じゃなくてあっちにいってる。 「知るかよ。」 「お前わかってないねぇ~。こういうのが出会いに変わるんだぜ。」 …どこのラブコメだよ。 「それはそうと…。あの子お前の名前知ってなかったか?」 …ん? そういえばそうだな…。 まっ。んなことどうでもいいや。 「ったく、朝から酷い目にあったぞ。」 そう言って立ち上がる。いつまでもへたり込んでると周りから好奇の目で見られかねない。 「ははっ。俺を置いてった罰だな。」 俺はそんなことでいちいち罰を受けねばならないのか? 「上告してやる。」 「それでも有罪。ってかもう刑執行されてんじゃん。」 くっ…。なぜか知らないが本当に罰を受けたみたいで腹立たしい。 「ってかお前。怒んないんだな。」 何言ってんだ? 俺は十分お前に腹立たしく思ってるが? まぁ。怒ってるように見えないならそれでいいが…。 「お前の言うこといちいち怒ってられるかよ。」 軽くズボンをはたく。 特に汚れては無いようだ。 「そうじゃねぇよ。あの子にだよ。怒って無いのか?」 あぁ…。そっちね。 先にぶつかっちゃったの俺だしな…。 それにそういう運命だったんだよ。 「…さぁね。」 「ま、怒ったらお前らしくないよな。」 そう言って笑う淳。 俺だってこれだけなら笑える。 しかし、これはほんの序章にすぎなかった…。
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