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「えっと。今日は花壇に植える種を調達しにいきましょ。」
調達って…買うのか?
いや、何となくだがわかるぞ…奪うんだな?
そして雛多がチラリと俺を見る。
はいはい、わかってますよ。
「はーい。部長~。俺今日は足がまだ痛いから帰ってもいいですか?」
本当はまったく痛くないけどね。
「そ~れ~は、仕方ないわね。しょうがないから今日はもう帰りなさい。」
「は~い、でも松葉杖してるので鞄持ってだと歩き難いです。」
「そ~よね~。松葉杖だもんね。ほら淳。あんたも今日はいいから大助の荷物持ちしてやんなさい。」
宝○歌劇団もある意味ビックリの演技力である。
「…あぁ。」
淳の顔は普通だった。
きっと演技だってことはばれているだろうな。
「そ、それならさっさと帰りなさい。」
「お、おう。雛多。ならまた明日。あははは…。」
「さよなら大助。おほほほ。」
もはやわけわからん。
取り敢えず笑いながら別れを告げた俺は淳に鞄を渡し、背中を押す。
終始早美は頭を抱えていたが…。
そして何一つ会話を交わさず俺と淳は学校を出た。
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