第三章 大の字

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「えっと。今日は花壇に植える種を調達しにいきましょ。」 調達って…買うのか? いや、何となくだがわかるぞ…奪うんだな? そして雛多がチラリと俺を見る。 はいはい、わかってますよ。 「はーい。部長~。俺今日は足がまだ痛いから帰ってもいいですか?」 本当はまったく痛くないけどね。 「そ~れ~は、仕方ないわね。しょうがないから今日はもう帰りなさい。」 「は~い、でも松葉杖してるので鞄持ってだと歩き難いです。」 「そ~よね~。松葉杖だもんね。ほら淳。あんたも今日はいいから大助の荷物持ちしてやんなさい。」 宝○歌劇団もある意味ビックリの演技力である。 「…あぁ。」 淳の顔は普通だった。 きっと演技だってことはばれているだろうな。 「そ、それならさっさと帰りなさい。」 「お、おう。雛多。ならまた明日。あははは…。」 「さよなら大助。おほほほ。」 もはやわけわからん。 取り敢えず笑いながら別れを告げた俺は淳に鞄を渡し、背中を押す。 終始早美は頭を抱えていたが…。 そして何一つ会話を交わさず俺と淳は学校を出た。
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