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「心ここにあらず…?」
俺だって言葉の意味ぐらい知ってるぞ…ただ…誰がだって?
「だって大助。雛多と一緒にご飯食べたの覚えてないでしょ?」
「…はぁ?」
誰と誰が何だって?
そんな馬鹿な、俺は今日一日中こいつを警戒してたんだぞ。
昼食の時だって…。
時だって…。
あれ?
-------昼休み
「ダイ。飯食おうぜ。」
「…あぁ。」
奴は近づいてくるが、弁当をもっているだけか…。
もうこれ以上被害を受けるわけにはいかない。
「おーい。二人とも、私達も一緒にいい?」
早美の隣にいるが…不審な動きはない。
どこか不思議そうな顔をしているだけだ。
「おぅ。早美。いいぜ座れよ…って、後ろの人はもしかして…」
「今倉雛多だ。名字は嫌いだから雛多でいい。」
「だよな…よろしく…川上淳だ。」
「実はさ。他のクラスの男子まで今倉さんに詰め寄ってくるからさ…」
「雛多だ。」
「あっ。ごめんごめん。ちょっとここに置いといてよ。この子いきなり男子に『邪魔』っていうからさ。もうやれやれだよ。」
「別に私は思ったことを言ったまでだ。」
「おっ…おぉ…。まぁそんなことなら…いいよな?ダイ。」
「…あぁ。」
こっちを見ている…が、危害を加えるつもりはなさそうだ。
「ダイ?お前何さっきから今倉さんを見てんだ?」
「雛多だ。」
「おっ…おう。すまん。」
一瞬怖い目つきになったが俺に対してではないようだ。
「とりあえず食べよう。早美。」
「そうね。」
彼女が隣に座る。
まぁ隣の席だからそれはいいか…。
そして弁当を広げているが…まぁそれだけか…。
「ねぇ淳。大助どうしたの?」
「さぁ…。」
-------
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