第三章 大の字

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しばらくして淳が隣に来た。 そして一緒に大の字になって寝転ぶ。 そして一言『すまん。』と言った。 「いいってことよ。」 俺は笑った。 そりゃ笑うしかないでしょ。 こんな簡単でアホらしい問題だったんだからな。 「明日は一発入れるよ。」 そう言ってようやく淳も笑った。 そう来なくっちゃな。 くよくよしている淳なんて気持ちが悪いにもほどがある。 「おう。楽しみにしとくぜ。」 「こら~!あんたたち~!!何してんのよー!!!」 突然土手の上から聞き覚えのある怒鳴り声がする。 雛多だった。 「やばっ!松葉杖置きっぱなしだった…。」 そう言って飛び起きる俺。 すると淳はゆっくり立ち上がって笑いながらこう言った。 「やっぱ一発入れるのは今日でいいか?」 ってね。 .
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