第四章 婉曲な気持ち

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「いらっしゃい。どうぞ、中に入って。」 「はーい。」 口をそろえて入っていく部員達。 まったく、気楽な奴らだ。 俺はあまりいい思い出がないんだけどな…。 そう思いつつもみんなに続くしかない俺。 すると台所から優しそうな白髪のお婆さんが出てきた。 「あらあら。いらっしゃい。」 「えっと、紹介するね。私の祖母の今倉真美子(まみこ)よ。ちょうど今遊びに来てくれてたからパーティーを企画したんだ。」 そういうと嬉しそうに笑った。 あれ? こいつ家のこと嫌いじゃなかったか? なのに祖母は大丈夫なのか? 「よろしくおねがいしまーす。」 「お邪魔します。」 「お招き頂きありがとうございます。今日はお世話になります。」 「御好意…感謝。」 「いいのよ。気にしなくて、ささ、奥へ。」 そして四人は中に入っていった。 「今日はお世話になります。」 俺は一番丁寧だった坂本さんの言葉を借りた。 「いいのよ…あら?もしかしてあなたが工藤せ…。」 続けようとした雛多の祖母を雛多が制した。 「ほ、ほら、話はいいから行こ。」 雛多が祖母の背中を押して奥の部屋へ行った。 なんかちょっと慌ててるんだが…。 そして俺も一人でいつまでも玄関先で立ってるわけにもいかないので、奥の部屋に行く。 そこには長テーブルに色々な料理が並べられていた。 そういえば雛多は変なことさえしなければ料理が上手いんだが…。 .
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