SEVENTH HEAVEN

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陰は言った 「この世界は影ばっかりで 出来てる。日に当たっているからと 安心するな 影から見ればお前達の方が 最も影に近いのだから。」と 生意気なんだよ 影の癖に。 「じゃあ、試してみなよ 日に手を翳すのさ一番最初に何が目に入る? 手の影だろう? そして気付くのさ、 光り無しでは自らをも影に過ぎないと」 五月蝿いよ ちょっと黙ってくれよ 「なあ相棒、興味は持たないかい?」 ひんやりと冷えているのは雨のせい 幾年か前に閉めたままの窓は ガタガタと震え、 小さな部屋は風の度に凍えた。 「影に、そう 俺に成ってみないか?」 小さな部屋には取り付けたように 小さくうずくまる僕と カゲ。 お前に? 「そうさ、何 簡単だ たまには俺が  日に当たったっていいだろう」 いやだね 問応ばかりが部屋を占める しかし、それも僕であり、 結局は何も残らない。 ただの戯言。 「なあ、そう言うなよ  足でくっつく仲だろ?」 黒い 黒い 部屋 まるでこの世の様に。 「俺の話か?」 影は僕を嫌う。そして僕も影を嫌う。 床で繋がる紙一重の只唯一の存在なのに。 影は僕をだます。 そして僕も影をだます。 「俺はお前の一部なんだ、ユキヒロ。」 そうだ、お前は僕の一部だ この世界で唯一 ……… 気に喰わなくなって 白い骨ばった 冷たい足で 自らの影の のどを踏み付けた。 end
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