Office02・限定デートの始まり

2/13
前へ
/324ページ
次へ
  「で、断らなかったんだ。バカ和歌子さんは」 「ぐっ・・・・自分でも良く解ってます」  昨日の約束ボイコットの件を清算すべく、お昼ランチの痛い出費をさせられ、挙句デザートまで奢らされた可哀想な私の目の前に居るのが江藤 綾音こと、アヤネ。  同僚でもあり、悪友でもある彼女に、昨日の三輪さんとの事を包み隠さず話したところだった。 「でもよかったじゃない」大きな目を細めて、キレイな栗色の肩位までの髪を揺らしながら、アヤネは笑った。「ナンにせよ、憧れの三輪さんとデート出来るんだから」 「そうだけど~~~~ぉ」 「アンタ、コレを機にちゃんと三輪さんにフラれるか、キッパリケジメつけるか、どっちかにしなよ? じゃないと、一生恋愛できないよ」 「解ってますぅ」  私を気遣う台詞に、思わず泣きそうになる。  アヤネは何時でも私を心配してくれるのだ。ホント、有難うアヤネ。  でも、自分でも止められないのが恋愛なのよ。  バカなの解ってるけどね~~~。ホント、救いようがないバカだわ。私。
/324ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1437人が本棚に入れています
本棚に追加