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「で、断らなかったんだ。バカ和歌子さんは」
「ぐっ・・・・自分でも良く解ってます」
昨日の約束ボイコットの件を清算すべく、お昼ランチの痛い出費をさせられ、挙句デザートまで奢らされた可哀想な私の目の前に居るのが江藤 綾音こと、アヤネ。
同僚でもあり、悪友でもある彼女に、昨日の三輪さんとの事を包み隠さず話したところだった。
「でもよかったじゃない」大きな目を細めて、キレイな栗色の肩位までの髪を揺らしながら、アヤネは笑った。「ナンにせよ、憧れの三輪さんとデート出来るんだから」
「そうだけど~~~~ぉ」
「アンタ、コレを機にちゃんと三輪さんにフラれるか、キッパリケジメつけるか、どっちかにしなよ? じゃないと、一生恋愛できないよ」
「解ってますぅ」
私を気遣う台詞に、思わず泣きそうになる。
アヤネは何時でも私を心配してくれるのだ。ホント、有難うアヤネ。
でも、自分でも止められないのが恋愛なのよ。
バカなの解ってるけどね~~~。ホント、救いようがないバカだわ。私。
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