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彼は、私のドコが気に入ったのかは解らないけど、本当に最近よく私に絡んでくる。
多分、好意を持ってくれているのだろう。
それは有難いし、もし付き合おうって言われたら・・・・こんな私に、そんな素敵な男の子が好意を寄せてくれてるってだけでも有難いのだけれど。
でも、ダメ。
三輪さんの片思いにケリをつけられない限り、私は前に進めない。
だからもうこれ以上、こんなにいい子を傷つけちゃダメだ。
「あの・・・・ゴメンね」
「何がですか?」
運ばれてきたアイスコーヒーを美味しそうに飲みながら、真吾君が笑顔を返してきた。
「あの、デートとかよく誘ってくれるけど、もう誘わないで欲しいの」意を決して私は言った。「私、好きな人居るの! だから――」
「何だ、そんな事」真吾君は眼鏡を中指で調えながら平然と言った。「知ってますよ」
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