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「俺だってもう遠慮しませんからね。和歌子さんの事。三輪さんには負けませんから」
「勝ち負けじゃないでしょ!」
「そんなに騒いでたら、誰か来ちゃいますよ? 例えば三輪さんとか」
「もうっ!! お疲れさまっ!!」
プイ、とそっぽを向いて歩き出そうとする私を、真吾君が強引に抱き寄せた。
「なっ・・・・!!」
「おまじないです」
耳たぶに、ちゅっ、とキスされた。
「~~~~~~~~~~~っ!!」
耳まで真っ赤にしてうろたえる私に、三輪さんに和歌子さんは渡さないから、と囁いて、スタコラ自分の持ち場へ帰って行った。
なんなのアイツ――――っ!!
ハンカチでゴシゴシと耳を拭いて、とりあえず待ち合わせ場所に向かった。
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