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「捨てる? なんで。来るんでしょ? 一緒に」
「いいんですか!?」ヤツの目が輝いた。
「ついてきちゃダメなんて、一言も言ってないし」
「行きますっ! 俺、どこまでもついて行きますっ! そうと決まれば急いで結婚――」
「だぁ――っ!! まだよっ!!」私は真吾君に向かって叫び、彼の言葉を遮った。「私の花道は、自分で決めるわ。真吾君が勝手に決めないで。私とはまだ仮契約中なんだし、アメリカ行って、アンタがくだらないオトコだって解ったら、速攻捨ててやるからね。ボインの女の子と浮気してもよ。魔が差した、とか無いからね。そん時は、契約破棄よ。わかった?」
「はいっ!」
真吾君は満面の笑みで、私にハグしてきた。「捨てられないように頑張ります。俺、一生和歌子さんについて行きます!」
はぁー。やれやれ。
年下の悪魔カレシは、なかなか手強いぞ。
手放してもらえるとは、とても思えない。
でもまあ、これからとっても楽しくなりそう!
今まで以上に、恋に仕事、頑張らなきゃ!!
オンナだったら後悔しないように、
自分が決めた『私の花道』しっかり歩いて行かなきゃね――
-完-
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