Office03・知れば知るほど

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 翌日。出勤時間前。  私は、エレベーターホールで職場のフロアに行くために、エレベーターを待っていた。  しかし、仕事の事なんて勿論頭にあるわけがない。頭に浮かぶのは、三輪さんのことばかりだ。  今日も三輪さんとデートできるかと思うと、顔が緩んでしまう。  おっといけないわ、和歌子!  気を引き締めなくっちゃ!!  チーン、という音と共に、ホールにエレベーターが到着したので、そのまま何も気にせず乗り込んだ。 「和・歌・子・さん」  エレベーターに乗って間もなく、名前を呼ばれた。  鼻歌でも歌うように語りかけてくるこの声は・・・・!! 「出たなっ、悪霊、上山真吾!」思わず睨んでいた。 「悪霊? 俺はそんなカワイイもんじゃありませんよ」しかし、ヤツは笑顔で受け流す。  さらっと言うな、さらっと!!  アンタは悪霊よりタチ悪いんかい!
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