one kiss

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─ビュンッ ─ガタンッ 先生が扉を開けた瞬間、私の真横に椅子が吹っ飛んできた。 え…? 私が見たものは、男子のケンカ。 それも、何十組も…。 「おーい…みんな聞けぇ。今日は転校生を紹介する…。」 当然、みんなは私の方なんて、見ていない。 「さっ、舞川さん。自己紹介しなさい。」 この状況でぇ!? 先生に言われ、仕方なく自己紹介をした。 「えと…ま、舞川…愛瑠です…。」 ひゃ…。 こ、怖いよ―…。 私が自己紹介をしていると、ピタッと男子たちの動きが止まった。 え…。 視線が…私に…? 「えー…。じゃぁ舞川さんの席はここね。」 私は教卓の目の前の席に座った。 せ、背中が怖い…。 「じゃぁ私は職員会議があるので…。」 そう言って、教室から出て行った。 私の肩が震える。 パタンとドアが閉まる音が教室に響いた。 その瞬間… 「っしゃぁぁぁぁ!!」 という叫び声が聞こえた。 .
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