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誕生日も半月後くらいに迫ったある日、私は家からわりと近くにある総合医療センターに来ていた。
一応 紹介状を持って…。ただこの紹介状…随分と前に書いてもらったものである。多分…紹介状の宛て先の先生は居ない気が…する。案の定その先生は居なくて、代わりの先生になった。
「随分と久しぶりなんですね。」
『はい。すみません。紹介状書いてもらって随分と経ってしまいました。』
「それで今日は内診と超音波検査でいいですか?」
『はい。お願いします。』
内診台にのり、超音波検査を受けた。
「今のところ異常はなさそうですね。」
『そうですか。ありがとうございます。』
「また次回は半年後に。」
次回の予約を入れて病院をあとにした。
車に乗り、携帯を確認すると着信が3件。
誰だろうと開くと…安斎さんからだった。
ビックリして心臓がドキドキした。
急いでメールしておく。
"おはよ!今、病院行ってた。"
その日はそれきり連絡は無かった。
次の日の朝…着信のコール音が鳴った。
"おはよう"
と、メールする。すると返事が来た!
"今日は?"
これだけの内容。連絡が無くなってから約5カ月。久しぶりの連絡。それでも前と何も変わらない内容。あの人らしい。
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