出会い

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「仕方ないよ。母さんも仕事忙しいんだろ?」 「……うん。」 名残惜しそうに、母さんは俺から離れた。 俺達の両親は共働きだ。 2人とも休みは不定期で、今日も急に出勤になってしまったらしい。 「大丈夫だって。俺がついて行くんだから。」 兄貴が珍しく兄貴ヅラしてる。 「朝起きれなかった奴が、よく言うよ。」 「そこは突っ込むな、守。」 兄貴にポンと肩を叩かれた。 「いいコンビねぇ、貴方達。」 それを見た母さんは、クスクスと笑っている。 何気ない日常。 それが俺にとって一番の幸せだ。
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