1745人が本棚に入れています
本棚に追加
今日の昼食の時に、生徒会室に行く。
このことをしっかり覚えておきながら、俺は教室に入った。
…しかし、国世はまだ来ない。
やっぱり欠席か?
いや、遅刻だろうな。
まぁ、どっちにしろ、国世にしては珍しいことだ。
「おぅ、保幸と論吉じゃん。あれ?国世は?」
一人のクラスメートが俺達に尋ねてきた。
…誰だっけ?
ま、いいか。
「さぁ?連絡もないんだ」
「へぇ、珍しいね」
「だろ?だから、さっさと席に着け」
「ちょ、ひでぇよ~。てか、俺の名前忘れてるっしょ?」
「…………」
「おい~。じゃあもう一度言うよ。俺の名前は……」
ガラガラ……。
扉の開く音。
残念。先生が来たようだ。
「おいお前ら、早く席に着け!STを始めるぞ!」
「ハイ、残念でした。また今度な」
「や、休み時間にな!」
男子A君は半泣きで席に着いた。
「ちなみに、野口は今日は病院に寄ってから学校に来るそうだ」
なるほど。
国世は病院に寄ってから来るのか。
…って、嘘だな。
何故なら、国世は健康優良児だからな。
絶対に別の理由があるはずだ。
学校に来たら聞いてみるかな。
最初のコメントを投稿しよう!